開運物語

パワーがもらえる!【えんま大王のお話】|深川閻魔堂|こんにゃくえんま

アイキャッチ_閻魔大王 開運物語

えんま大王のお話

地獄の閻魔大王プロフィール
  • 閻魔大王は、もともとは、天の上に住むインドの神でした。
  • 死者の生前の善行悪行についての罪を裁く番人として良く知られています。
  • 冥界の死後の世界の行き先を決める裁きを行う10人の王(十王)です。

【十王】の名前一覧

  • 死後の初7日に出てくる王ー「秦広王しんこうおう
  • 死後の27日に出てくる王ー「初江王しょこうおう
  • 死後の37日に出てくる王-「宋帝王そうていおう
  • 死後の47日に出てくる王ー「五管王ごかんおう
  • 死後の57日に出てくる王ー「閻魔王えんまおう
  • 死後の67日に出てくる王ー「変成王へんじょうおう
  • 死後の77日に出てくる王ー「泰山王たいざんおう
  • 死後の100日に出てくる王ー「平等王びょうどうおう
  • 死後の1周忌に出てくる王ー「都市王としおう
  • 死後の3周忌に出てくる王ー「五道転輪王ごどうてんりんおう

以上の10人の王がいて、死後の期日ごとに取り調べが行われます。

その十王の内、一番の存在が閻魔大王です。

また現在でも死後お葬式後に初七日、四十九日、三回忌などの法要を行うのは、この十王の取り調べの期日の影響です。

閻魔大王は、一般的には、中国風の道服を着ていて、派手な冠(宝冠)をかぶり、手には細い板(しゃく)を持ち、怒った恐ろしい顔(憤怒ふんぬ相)をしています。

しゃくは悪い死者を叩くため、憤怒ふんぬ相は死者が二度と過ちを起こさないように叱っているといわれています。

悪行を重ねたものは三途の川を渡って、閻魔様の前に引っ立てられて、地獄行きの沙汰さたを下されます。

うそをつくと閻魔様に舌を抜かれます。

などとよく聞きますが「子供に悪いことをしてはいけない、嘘をついてはいけない」やぶるとひどい目に遭うということを教え諭すことにつながっています。

また、閻魔様の持つ、うそつきの舌を抜く大きな金属製のペンチのような道具は、「やっとこ」という道具です。

「やっとこ」とは、鍛冶屋や鋳物いもの屋で熱して、熱くなった鉄や針金を挟んで持つものです。

また、平気でうそをつけるうそつきの人を二枚舌といいます。

閻魔帳とは、閻魔様の持つ死者の生前の善悪の記録がすべて書かれている手帳(帳面)のことですが、先生の持つ生徒の成績や行動がすべて記録されている記録簿など、大変詳しく記録されている手元の記録簿(控え)のことをさします。

刑事の持つ警察手帳、会社内での人事評価表などの裏の名称(閻魔帳)として使用されることもあるようです。

閻魔大王(閻魔様)は、大人から子供まで大変に人々に親しまれ信仰されているものですが、現実に目の前に閻魔様が現れ、叱られることがあれば、幼い子供でなくても泣き叫んで逃げだしますね、

すぐにつかまって「やっとこ」(道具)で、舌を抜かれてひどい目にあわされてしまうでしょう。

大変に恐ろしいことです。

閻魔様のご利益としては、特に延命長寿、災難除去、厄除け、病気平癒へいゆ*とされています。

真言は「のうまく さんまんだ ぼだえん えんまやそわか」 と唱えます。

えんま大王のお話の次は、東京都内にある”興味深い”えんま堂をご紹介しましょう。

深川閻魔堂(法乗院)

深川閻魔堂(法乗院)

門前仲町駅から徒歩数分の所に1629年(寛永6年)創建の真言宗の寺院があります。

深川閻魔堂(法乗院)といい、江戸時代から【深川の閻魔様】として、広く親しまれ信仰されてきました。

本堂には、本尊中央に黄金の釈迦如来像、左右に脇侍としてカラフルに彩色された孔雀明王像、延命普賢菩薩像が安置されています。

さらに両側の壁には、江戸時代に描かれた全16枚の地獄極楽図の展示があります。

地獄極楽図は、悪事を重ねると地獄行きとなる恐ろしさ、善行を積むことの大切さ、仏様の慈愛、命の尊とさが描かれています。

本堂左側の閻魔堂には、日本一巨大な高さ3.5m、幅4.5m、重さ1.5トンの閻魔大王像が鎮座していて、その大きさには、圧倒されます。

この閻魔大王像は、【ハイテク閻魔】と呼ばれ、コンピューターで制御されており、お賽銭の投入口にお賽銭を入れると閻魔様の説法が音声で流れてくるというユニークなシステムになっています。

見所充分の寺院ですので、お参りして説法を聴いて閻魔様に運を開いてもらいましょう。

こんにゃくえんま(源覚寺)

東京都内には別に文京区小石川(地下鉄春日駅下車徒歩10分)に有名なこんにゃくえんま(源覚寺)があります。

こんにゃくえんま(源覚寺)は1624年(寛永元年)の創建です。

本堂の立派な木造閻魔王座像は、右目が黄色く濁っています。

閻魔王座像の右目が黄色の理由は、目を病んで患った老婆が熱心に閻魔様にこんにゃくを供えていたので、

閻魔様が自分の目と眼病の老婆の目とを取り換えて、老婆の眼病を治してくださったのです。

老婆は感謝して、その後もこんにゃくを供え続けたことに由来します。

これお話は、眼病平癒へいゆ*のこんにゃく閻魔様として江戸中の評判となり、現在も閻魔様にこんにゃくを備える人が多数訪れます。

閻魔道の右側に小さなお堂がありますが、そこには、白い雪が積もったようなお地蔵さまがまつられています。

塩地蔵尊といい、お地蔵さまが雪ではなく白い塩でおおわれていて、体全体がまったく確認できなくなっている状態です。

塩地蔵尊

塩はお清めのもので数多くの人に奉納されたことが伺えます。

小さなお堂には錫杖が備えられていて「錫杖を患部に当てお参りください」と書かれてて、健康祈願、病気平癒などにご利益があるとされています。

こんにゃく閻魔に参拝の際は、塩地蔵にもお参りして、錫杖を患部に当ててご利益を授かりましょう。


*平癒=治ること